素晴らしい講演会。

他の生き物のいのちをいただいて、人間は生きている。
そんな当たり前のことがわからない人が意外にいるようです。
昔はもっとしっかりこういう教育がなされていたような気がしますが、最近はゆとり教育などの影響か、勉強以外に費やす時間が、学校側にもないようです。
そんな中、幸いにもいのちの教育の講演会をわが子が通う学校で開催してもらえることになりました。
「いのちをいただく」という絵本に沿ってのお話です。

自分が小さいころから一緒に育ってきた牛を手放さなければならなくなった女の子と牛のお話が書かれています。
食肉加工センターに勤める男性の目線からこれが書かれているのです。
ずっと一緒に育ってきた牛の首をなでながら、あなたを売らないと生活ができないんだって、という話をする女の子。
女の子にとっては、大事な兄弟との別れのようなものだったでしょう。
でも、人間は他の動物の犠牲の上に成り立っているのです。
牛を売らなければ、人間が生活していけない。
牛の命をいただくことで、人間たちが生活していけると言うのがひしひしと感じられる内容なのです。

そして、その牛を肉にするという、いわゆるいのちをとる仕事をする側の人にも、恐ろしく葛藤があるのだというのもよくわかります。
ですから、著者の男性は、出来る限り苦しまなくていいようにしよう、できるだけ怖がらなくていいようにしよう、と心がけてくださっているそうです。
そしてその方のお子さんが、介護の仕事とお父さんの仕事は似ている、という事を言った、というお話がありました。
最後に出会ったのがこの人でよかった、と思ってもらえるようにしている、というのは同じでしょう、と。

本当にその通りだと思いました。
最後にこの人に出会えてよかった、と思ってもらいたい。
子育てにしてもそうですが、この人の子でよかった、と思ってもらいたい。
そう思うから、やはり愛情を傾けて子育てをするのだろうと思います。
同じように、最後まで動物を愛で、最後までお年寄りのお世話をするのでしょう。
命の大切さとはまた別の、人間の生き方に対するものも教えていただいた気がした素晴らしい講演会でした。
子どもたちの心にも、何か響いたはずです。
いい時間を持つことができました。

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